「制度を使って外部に頼めるなら、今年のうちに手をつけたい」というご相談が増えています。結論と、制度ごとの条件を整理しました。
先に結論をお伝えします。外注費そのものに使える制度は、思われているより限られます。令和8年度に、当社への委託費用が対象になり得るのは業務改善助成金(厚生労働省)だけです。それも条件つきで、対象になるかどうかは労働局の審査で決まります。
「補助金が出るなら、その範囲で何か作ってもらおう」という進め方は、制度の趣旨からも、現場の使われ方からも、あまりうまくいきません。この記事では、制度ごとに「どんな会社が」「何に使えて」「当社への委託に使えるのか」を先に示し、そのうえで申請の順番と、申請前にやっておくと通りやすくなる準備をまとめます。
令和8年度(2026年度)の内容です。制度の要件・対象経費・上限額・締切は年度ごとに変わります。実際に申請される際は、必ず最新の公募要領と各制度の窓口でご確認ください。
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| 制度 | 対象になる会社 | 主な使い道 | 当社への委託費用に 使えるか |
|---|---|---|---|
| 業務改善助成金厚生労働省 | 事業場内最低賃金を50円以上引き上げる中小企業 | 生産性向上のための設備投資など国の案内の例に「顧客管理情報のシステム化」 | ○条件つきで対象になり得る (審査で決まる) |
| デジタル化・AI導入補助金旧・IT導入補助金 | 登録された「IT導入支援事業者」から、登録済みのITツールを導入する中小企業 | 登録済みITツールの導入費用 | ×当社は支援事業者に 登録していません |
| 沖縄DX推進支援事業補助金沖縄県 | 沖縄県内に本店がある法人(設立3年以上) | 県内のIT企業と連携して行うDXの取組 | ×当社は県内に事業所がなく 連携先になれません |
| 小規模事業者デジタル化支援推進事業費補助金神奈川県 | 神奈川県内の小規模事業者神奈川産業振興センターへの事前相談が必須 | デジタル化の取組 | △対象経費の条件を 当社では未確認 |
事業場内で最も低い賃金を50円以上引き上げ、あわせて生産性向上のための設備投資などを行った場合に、その費用の一部が助成される制度です。助成の上限は最大600万円、助成率は3/4または4/5です(引き上げる金額や人数などの条件によって変わります)。
国の案内では、対象となる経費の例として「顧客管理情報のシステム化」が挙げられています。つまり、業務のシステム化を外部に委託した費用は、対象になり得ます。ただし、実際に対象と認められるかどうかは労働局の審査で決まります。「必ず使えます」とお約束できる制度ではありません。
国の案内で「経営コンサルティング経費」の例として示されているのは、国家資格を持つ専門家によるものです。当社は中小企業診断士などの国家資格を持っていないため、相談やコンサルティングにあたる部分が対象になるとは考えていません。対象になり得るのは、あくまでシステム化(仕組みを作る部分)の委託費用です。
都道府県によって発効日が違うため、締切も変わります。お住まいの地域の締切は、業務改善助成金コールセンター(0120-366-440)でご確認いただけます。
2026年度から、従来のIT導入補助金が「デジタル化・AI導入補助金」に名称変更されました。この制度は、事務局に登録された「IT導入支援事業者」が、登録済みの「ITツール」を導入する場合に使えるしくみです。
当社はIT導入支援事業者に登録していません。そのため、当社への委託費用をこの補助金の対象にすることはできません。ここは正直にお伝えしています。
一方で、この制度を使って登録済みのツールを導入される場合に、当社がお手伝いできる部分はあります。
※ この場合も、当社の費用はこの補助金の対象にはなりません。
沖縄県内に本店がある法人(設立3年以上)が、県内のIT企業と連携して行うDXの取組が対象です。連携するIT企業は「県内に本店・支店・事業所があり、県内で活動の実態がある法人」とされています。
代表の福田は2026年12月から沖縄に移り住みますが、沖縄に事業所は置きません。そのため当社は、この制度の連携先にはなれません。「当社と組めば使えます」とは申し上げられません。
当社がお手伝いできるのは、制度を検討する前の段階です。どの業務の、どの手間を、どれだけ減らしたいのかを1つに絞る作業は、どの制度を使う場合でも必要になります。これはオンラインでお受けできます。
※ 令和8年度の2次公募は、7月3日で締切済みです。相談窓口は開いています。沖縄の事業者さま向けの内容は 沖縄の業務改善のページ にまとめています。
神奈川県内の小規模事業者向けの制度です。神奈川産業振興センター(KIP)への事前相談が必須で、令和8年度分はすでに受付を終えています。
対象となる経費の細かい条件は、当社では確認できていません。したがって「外部への委託に使えます」とは申し上げられません。来年度の公募が出た時点で内容を確認するのが確実です。
※ 神奈川の事業者さま向けの内容は 神奈川・大和市の業務改善のページ にまとめています。
制度を使ううえで、いちばん多い失敗がここです。交付決定の前に発注・導入したものは、対象外になります。「先に作ってもらってから、あとで申請する」はできません。
STEP 4 より前に発注・導入したものは対象外です。スケジュールに余裕を持って進めてください。
補助金が出ると聞くと、まず「何を買えるか」から考えてしまいがちです。ですが、使われないまま残っている仕組みのほとんどは、この順番で入っています。先に道具を決めて、あとから使い道を探したものです。
順番を逆にしてください。先に、改善したい業務を1つ決める。それがどれだけの手間になっているかを数字で出す。そのうえで、使える制度があれば活用する。この順番なら、制度が使えなかった場合でも、改善そのものは前に進みます。
当社の初回プロジェクトは「いちばん困っている業務を1つ選び、1週間で作り直して、削減できた時間を数字で報告する」というものです。これはそのまま、申請に必要な「対象業務の特定」と「見込み効果の整理」になります。
この段階で、そもそも制度を使うほどの規模なのか、自社だけで回せる範囲なのかも見えてきます。料金と進め方を見る →
いいえ。申請書の作成・提出の代行は行いません(社会保険労務士の領域です)。当社が担うのは、対象業務の棚卸し・見積もり・効果の見込みの整理までです。
お答えできません。採択や対象の可否は制度の審査で決まります。「必ず使えます」「実質〇円です」といったご案内は、当社ではいたしません。
もちろんです。初回プロジェクトは5万円(税別)・1週間です。制度を待たずに、来月から現場が楽になるほうを先に進めることもできます。
記載の内容は令和8年度(2026年度)時点のものです。制度は年度ごとに変わります。